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渋谷駅から20分ほど。

 

坂を上り切って、連なっていた人の波と灯りが途切れた右側にその画廊はあった。

 

 

和也は待ち合わせていた潤と二人で、祝いの花で華やかに飾られガラスのドアをくぐった。

 

その先に何が待っているのか、まだ知る由もなく。

ちょっとヨレたスーツにも何とか合格点をもらい(ネクタイは潤が買ってきたのと強制的に取り替えられた)、並んで入ったパーティー会場には、すでに大勢の招待客が集っていた。

 

ビュッフェでの食事を目当てに来た和也だったが、元々それほど量を食べられる質ではない。おまけに、周りの盛装した人々の華やかな空気に圧倒され、食事を楽しむどころではなかった。頼みの潤はといえば、知ってる顔を見つけたのか、和也を置いてどこかに行ってしまった。

 

和也は閑を持て余し、せっかくだからと展示されている絵を端から眺めることにした。

 

(キレイな…、色…)
細かいことは分からないが、心惹かれる絵であることは確かだ。
一枚一枚見ていくうちに、和也は夢中になっていった。
(なんか、すごい…)

 

ふと、一枚の絵の前で足が止まる。縦横60㎝くらいの水彩画で、浜辺に座る一人の異国の少年が描かれていた。きっと南の国の子供なのだろう。癖のある黒い髪と浅黒い肌、大きな目に被さるような長いまつ毛と、ちょっと厚めの唇。

 

華奢な肩とむき出しの細い手足も南国の色をしている。多分、夕暮れ、潤むその瞳が夕日の色に染まっている。

 

(この子は、どうしてこんな遠い目をしているのだろう…)

 

少年の切ない横顔から目が離せない。               

たった一枚の絵が和也の心の琴線に触れた。知らず知らずのうちに涙が流れていた。

 

(え、なに? 何で涙?)

 

はっと我に返り、濡れた頬を押さえて慌ててあたりを見回したが、和也を気に留める者など誰もいない。

ほっとして改めて絵に視線を戻す。右下、細かく描かれた砂粒の上に 『 satoshi 』 というサインが読み取れた。

 

(サ、ト、シ…? 有名な画家なのかな?)

「そちらの作品、お気に召しましたか?」

 

不意に後ろから声を掛けられた。

驚いて振り向くと、そこには爽やかな笑顔の若い男性が立っていた。

 

「こんばんは。…もしかしてだけど、二宮、和也くん?」

 

「え? は…い、そうですけど…、(誰? こんなイケメン、知らない)」

 

戸惑いながらも、その整った顔に見とれていると、

 

「おー! 久しぶり!」

 

潤が満面の笑みを浮かべてこちらに向かって歩いて来た。

 

「潤! 来てくれてありがとう」

「すげぇよ。やったな、夢の一歩を踏み出したじゃないか!」

 

潤は男性の肩を荒っぽくバンバンと叩き、ガッツリと握手を交わした。

 

(あ! この人が、潤くんの幼馴染み?)

 

楽しげに笑いながら話しているが、それにしても目立つ二人だ。

 

(すごい…、輝いてる…)

 

潤のビジュアルは最高だ。だが、この男性も負けず劣らずの端正な顔立ちだった。 

 

     

 

成人式の物なんかではない洒落たスーツを着こなしていて、まるでファッション誌のグラビアのようで、和也は思わず後ずさってしまった。

 

少し離れた場所で会話に耳を傾けていると、二人は学部は違うが大学も一緒だったらしい。潤の妻の美紗のこともよく知っているようだ。

 

ふいに潤が和也に手招きをする。

 

「翔、俺の従弟の二宮和也。んで、こちらが櫻井翔くん。カズ、やっぱ、覚えてないか」 

「はい、えっと、先程は…」

 

せっかく名前を呼んでくれたのにと、和也は改めて謝ろうと口を開いたが、

 

「無理もないよ。二宮くん…だっけ? まだ、小学生だったんだろ?実を言うと俺も全く覚えてないんだ」

 

と、翔は被せるように言って肩を竦めた。

 

「え?でもさっき…」

「ま、ゆっくりしてってよ。俺も今日ばかりは真面目にやっとかないと、自分が立ち上げた事業だからな」

 

翔は、意図的なのか再び和也の言葉を遮って言葉を重ねると、スマートに手を上げて近くののグループを目指して歩いていった。

 

快活な笑顔、洗練された身のこなし。実質初対面の和也でもすぐに感じ取れるほど、人を惹きつけて止まない引力のようなものを持っている。

(まるで、太陽のよう…)

新しい輪の中でも、あっという間に場の中心となっている。

和也はそんな翔に視線を向けたまま潤に尋ねた。

 

「潤くん、あの人、どういう人?」

すごく魅力に溢れた人物ではあるが、少し解せない部分も感じる。

 

「株式会社 櫻井文具道玄坂店店長、櫻井翔。実は、現社長の長男でその秀でた能力から次期社長の座は間違いないと言われている」
腕を組んだ潤が一息に言った。

 

「櫻井文具? マジで?

 

『株式会社櫻井文具』は、関東地区では有名な文房具販売会社で、都内の出店舗数だけでも30店は下らない。ここ数年、文具だけではなくファッション雑貨も企画販売していた。

 

『Cherry』ブランド名の付いたハイセンスな商品は、発売されれば必ず注目される。

だから、流行に敏感な女子高生らがチェックを欠かさない存在のブランドになっていた。

  

 

ディスプレイ関係の施工会社で働いている割には、ファッションやブランドに疎い和也でさえ知っているくらいだから、その人気の程が窺える。

 

「俺たち、高校は別だったけど、たまに一緒に受験勉強をやってたんだ。その頃から翔は、いつか画廊を持って若い画家を育てたいって言ってた。雑貨販売もあいつの発案らしいけど、画廊経営と画家の育成こそが昔からの夢だったんだ」

 

中学で1、2を争う成績だった二人は、医者を目指していた潤と同じく翔も理数系の進学校に進むと思われていた。ところが翔が進学したのは、まったく正反対の芸術家を志す者が選ぶ学校だったのだ。

 

「あいつ、勉強なんていつでもどこでも出来る。俺は、今自分に必要なことをしたい。大事な事から目を逸らしたくないって言ってた。言葉通り勉強は俺なんかより何倍もやってたよ。だから、大学も現役合格したし。ま、高校時代の実技関連の成績は目を覆いたくなるような物だったらしいけどな」

「ふーん…」

 

潤はそれだけ言うと、また和也を置いて別の場所に行ってしまった。

 

翔という男はとにかくすごい人らしい。

(女性で言えば才色兼備、男性だから文武両道、眉目秀麗…ってトコ? どっちにしろ、僕には関係ないけど)

 

完璧過ぎて、逆に全く興味が湧かない。

それよりも和也はさっきの絵に惹かれていた。

 

『郷愁』と名付けられた絵の前にもう一度立つ。

少年の愁いを含んだ横顔が、切なく胸を疼かせる。

 

(他のは、どんなのだろ…)

 

和也は「satoshi」の絵を辿ってホールの奥へと進んで行った。

そして、次々に目の前に現れる、小さくてそれでいて限りない広がりを持つ不思議な世界にぐいぐいと引き込まれ、櫻井翔のことはとっくにその意識から消えてしまっていた。

 

 

少し離れた場所でその当人が和也を見ている事など、もちろん全く気付くはずもなく。

 

 

 

 

それが、翔と和也、それから智、三人それぞれの出会いだった。

続く。
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「こんな時間に誰だろ…  」
智くんがブツブツ言いながらも、俺の腕からするりと抜け出し、玄関へ歩き出す。
ああ、そうだ。
この家… インターホンも無かったんだ。
「智くん、危ないから俺が出るよ」
「大丈夫だよ。俺ん家だし」
「駄目。じゃあ一緒に行く」
「翔くん… 過保護だね」
「何かあったら困るからね」
嫌な予感しかしない。
二人で玄関のドアを開けると。
「智、無事か??」
「ほら、大ちゃん、大丈夫そうじゃん」
「もう帰ろうよ、松兄」
… 案の定、ほどよく酔っ払った三人が転がるように押し入ってきた…
結局、真夜中にやって来た二宮くんたちと卓袱台を囲んでいる。
「で?何でお前がここにいるんだ?」
松兄… 松岡さんの威嚇するような言葉にも、もう怯むことはない。
何故なら、智くんと俺は、ちゃんと…
「付き合ってるので、誰にも文句を言われる筋合いはないかと思いますが」
と、きっぱり答えた俺の言葉なんか聞いてないようだけど…
「ほらね、大ちゃんの幸せ、祝福してあげなよ」
「そうだよ、松兄。仕方ないって」
「なんでお前らは納得してんだよ。こんな訳分かんねー奴に」
「だって櫻井くん、いい人だよ」
「相葉、お前は誰でもそう言うだろ」
智くんが全員分のお茶を持ってきて、俺の隣にすとんと座る。
ごく自然に、俺の隣を選んでくれる。そんな小さな事がこんなに嬉しい。
お茶を入れる智くんのきれいな横顔に見惚れる。
そっと… 智くんの手に触れると、俺の顔を見て握り返してくれる。
ふふって、可愛く笑ってくれるから、智くんから目が離せない。
「ほら… 俺たちどう見てもお邪魔でしょう?」
見つめ合ってる智くんと俺に気付いた二宮くんが、苦笑いで言う。
「そうだよ。こんなラブラブなの、邪魔しちゃ悪いよ」
「智… 本当にいいのか?お前、騙されてるんじゃないのか?」
「いいんだよ、松兄。俺、翔くんになら騙されてもいい。だって、好きになっちゃったんだから… しょうがないじゃん」
「智くん… 」
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本当に智くんに愛されてるって… 思っていいってことだよね…
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「違います!そんな訳ないでしょう??」
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