二宮くん ミテ

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失われた二宮くんを求めて

大「ンっ、二宮、く…」

二「大野…」

大「ん、ふぅ…」

久しぶりに交わす、二宮くんとの熱いキス。

それはすっごく、気持ち良くて…

溶けちゃいそうな錯覚に陥る。

二「んっ…」

チュ

大「はぁ…」

大きなリップ音を残して二宮くんが離れて行った…

二「…ごめん…」

大「へ?」

二「いきなりキス、して…」

大「う、ううん。大丈夫。それより、さっ
    き言ったこと…」

二「あ、あれは…」

大「…僕なんかで…いいの?」

二宮くん 志望校が母校になる。

「雅紀が言ってたのって、あんたの事だったのか」
「あれ?ニノ、知ってたの?」
「前に酔っ払いに絡まれたって言ってたろ?」
「ああ… 大ちゃんが助けてあげたって人?」
「よりによって… こいつか」
なんだか分からないうちに、二人の間で話が通じたようだ。
二人の視線が同時にこっちを向いた。
感じの悪いギターが、何故か俺を睨みつける。
さすがに、むっとして。

「ちょっと、話が見えないんだけど」

突然 タンバリンに腕を掴まれたと思ったら、ギターから睨まれて。
何なんだ、いったい… 
「あんた、智に何したんだ?」
ギターが、今にも手を上げそうな勢いで俺に向かって来た。慌ててタンバリンが間に入る。
「ニノ、やめなって。落ち着いて話聞こうよ」
「智くんが… どうかしたのか?」
タンバリンが俺の方を向いて、頼りない説明を始めた。
「だからね、大ちゃんがずっと元気ないんだ。俺と大ちゃんの家の前で会ったでしょう?あの日からおかしいんだよ。俺が持って行った魚も、いつもみたいに喜んでくれなかったし… なんか、しょげてるって言うか、ヘコんでるって言うか… 訳を聞いても、何も言ってくれないし、歌も歌ってくれなくなって… ニノもずっと心配してて… 」
タンバリンの要領の得ない話を聞いて分かった事は、智くんが… 何でか分からないけど、元気がない、という事実で。
それはもしかしたら、俺が理由なんじゃないかと… どうやら、そう思われているらしい。
でも… 
どうして、智くんが俺なんかのために…
「智くんは… どうしてるの?」
「ずっと家に引きこもって仕事してる。会いに行ってあげてよ」
「仕事って?」
「大ちゃんは仕事で、絵本描いたりイラスト描いたりしてるよ。知らなかった?」
… ああ、どおりで編集者が来てたわけだ。
今更だけど… 俺は智くんの事を、何も知らないんだな…
「で、どうなんだよ?こっちの質問には答えないつもりなのか?」
タンバリンと違って、ギターは相変わらず攻撃態勢で、俺を睨んでいる。
でも… 智くんに何をしたか、って言われても…
ただ… ハグされて、俺が勝手に変なこと考えて 恥ずかしくなったから突き放した、って言ったら… 確実に殴られそうだ。
「申し訳ないけど… 智くんが話さない事を、俺が言う訳にもいかないから」
ギターが、憮然とした顔をする。
タンバリンが俺たちを執り成すように、
「そりゃそうだよ。じゃあ、みんなでこれから大ちゃん家に行けばいいじゃん。ねっ?」
そう言って、ニカっと笑った。

なんだか良く分からない経緯で… 智くんの家までやって来た。

来る途中で自己紹介らしき事をさせられて、ギターが二宮。タンバリンが相葉という名前だと教えられた。

相葉くんは好意的な態度だが、二宮くんは何故か… 最初の俺の印象が悪過ぎたのか、相変わらず攻撃的な態度を崩さない。

本当は… 俺を、智くんと会わせたくもなかったらしい。 

でも…

「だって、ニノも大ちゃんに元気になって欲しいだろ?」

… との、相葉くんの言葉に反論出来なかったようで。

とやかく言ってもみんな、智くんを心配してるのは事実のようで… あの人が周りの友達から大切にされてるのを知って、あらためて、智くんの魅力を再認識する。

ただ、やっぱり… あんな風に、落ち込んでる相手を慰めようとハグするのは… きっと、俺だけじゃないんだと…  

変な自惚れはしないように…

自分を… 戒めた。

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