20世紀の残りは二宮くんがおもしろくする

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しばらくして、松岡さんが一人で出てきた。
ドアにへばりつくように立っていた俺に、一瞬驚いたように躊躇ぐ。
「松岡さん… 智くんは?智くんがケガを?」
「いや… 大丈夫そうだ。大したケガじゃないし、病院も行かないって言ってる。あの男は俺が責任持って連れて行くから。ま… 大した事にはならないだろうけど… 知り合いの警官にこってり絞ってもらうから、安心しろ」
「え、でも… 」
「お前は智の側にいてやれ。今はまだ… さすがにツラいだろうからな」
「…… 」
「あ、これだけは言っておいてやる。智は無事だよ。襲われてる途中で俺が来たから」
襲われてる… 途中 って…
智くんが??
俺の智くんが??
襲われた??
あの気を失ってた男に??
頭の中で何かが切れた音が聞こえた。
頭で考えるより先に、身体が階段を駆け下りている。
リビングでまだぐったりしていた若い男の胸ぐらを掴んで、引き起こす。迷わず、右手を上げた。
松岡さんに殴られて気を失ってるらしい男は、俺に顔を数発叩かれて、薄っすらと目を覚ました。
自分じゃないみたいな、荒々しい声が出る。
「お前… 智くんに何をした…?」
「… え…?」
「なあ… お前のご大層なモノを、二度と使い物にならないようにしてやろうか?… それともその顔をメスで切り裂いて、眼球を捻り出してやろうか…?」
「や、やめろ… こいつ、なんだよ」
男が顔色を変えて、逃げようともがき出す。
逃げられないように、男の頸動脈を押さえつけて、
「… いっそ、楽にしてやろうか?」
と… 手に力を入れたところで、後ろから誰かに羽交い締めにされた。
男が俺の手から逃れて、大袈裟に咳込み出す。
いつの間にか追いかけて来た松岡さんが、耳元で叫ぶ。
「やめろって!お前が言うとシャレにならない」
「冗談じゃありません。俺は冷静ですから」
「だからそれが一番危ないんだよ」
「櫻井くん… マジで怖いからやめて」
相葉くんにまで止められて… 仕方なく手を引いた。
「櫻井さん… 気持ちは分かるけど、今は智についててやってくれませんか?智は… 櫻井さんに側にいて欲しいだろうから… 」
二宮くんが俺の肩に手を置いて諭すように言う。
「でも… 智くんは、帰れって… 」
「本当は、いて欲しいと思ってる筈ですよ… 分かるでしょう?」
「お前にしか任せられないから… 頼むよ。俺たちはこいつを何とかするから」
松岡さんが縛り上げた男を引っ張りながら、寂しそうに言う。
「そうだよ。櫻井くんだけが頼りだからね。大ちゃんを助けてね」
相葉くんもそう言って… 俺を残して、みんなが出て行った…

二宮くんに必要なのは新しい名称と新しいイメージだ

Oside

最近、和也の帰りが遅い。
研究室が忙しいんだって。
それはそうだ。
和也は三年生。
来年には卒論書かなきゃいけなくて、
今よりももっと忙しくなって行く。
寂しいけど…
和也の行きたい未来に向かって、
俺はそれを支えたかった。
だから、寂しいなんて言葉にはしなかったけど…最近、和也の元気がない。
理由はなんとなく察しが付くけど、
俺はマジで興味ない。
和也しか見えないし、
和也以外は考えられないし、
和也以外のことは興味ないから。
色々噂があるのも知ってる。
そこまで俺もバカじゃない。
でも、せっかく任せてもらえた任務。
最後までやり遂げたかった。
感覚的に言うならば、
仕事仲間みたいなもんだ。
それ以外は、、、ない。
っていうか、
究極を言うと、
俺は和也を好きになってから女にノイローゼ気味だった。
匂いとか、爪とか、くるくる巻いた髪とか、
ちょっと、長く見てると気持ち悪くなるくらいだった。
でも、引き受けた仕事を投げるようなことは絶対にしたくないから…
俺は、和也が帰ってから
その溜まったストレスを癒してる。
そんな、ある日。
最近は、図書館に残らず家に帰っていたけど、
久しぶりに和也が早く終わりそうだからと今日ばかりは図書館で待ってることになった。
久しぶりで、
和也と居られる時間が少しでも増える。ってウキウキしながら授業を受けてた。
放課後はすぐに来て、
俺は図書館で1人課題をやっていた。
来た時は2、3人居たはずの人もいつの間にか居なくなっていて、ふと時計を見たらもう、和也が帰ってくるはずの時間を1時間も過ぎていた。
スマホを見るけど和也から連絡は入っていない。
きっと、まだ掛かっているんだろう、と
もう少し待つことにした。
でも、和也は来なくて…
しょうがないから帰ろうとした時…
「智くん」
夜村が、来た。
「助教授。」
「勉強?」
「はい。」
「…そ、う。」
夜村は近くに来て椅子に座る。
帰れねぇじゃねぇか。
日が落ち暗くなった周囲を窓から少し眺めながら思った。
その時、夜村が俺を呼んだ。
「ねぇ…智くん」
「…はい?」
「智くんは……付き合ってる人、いるの?」
上目遣い。
和也の方が可愛い。って思っちゃう。
ああ、和也に会いたい…
「居ますけど。」
遠慮なく答えた。
すると夜村は、少し、、、、笑った。
な、んだ?こいつ…
違和感を覚えた次の瞬間、
夜村はにっこり微笑むと衝撃の一言を言った。
「それは……二宮くんのことかしら?」
「…は?」
なんで、知って、、、
つーか、なんで、、詮索する?
「あら?違ったかしら?」
黙っている俺を見て夜村がそう言う。
でも、、、
別に怖くなんかねぇ。
「だったら?」
返す。普通に。何が?問題でも?
そう。
すると夜村は、また、ふっと、笑い言った。
「ねぇ、智くん」
「…」
「単刀直入に言うわ……」
「は?」
「……私と付き合わない?」
「はぁ?」
正直…吐き気がした。
無理、なに言ってんだ、コイツ。って。
「なんで、俺が?」
鼻で笑うように、返すと夜村はこう言った。
「…貴方は、二宮くんには邪魔な存在よ」
「、、、、は?」
突然、訳のわからないことを言い始めた夜村に俺は動揺した。
俺が?
二宮の、邪魔?
は?
固まっていると、夜村は立ち上がって、
ゆっくりと俺に近づいて来た。
「二宮くんの卒業後…貴方知ってるの?」
「…卒業、、後?」
「二宮くんが今後どうしたい、とか、どこに行きたい、とか。」
夜村の指が俺の胸に触れる。
知ら、ない。
和也が、、、どうしたいって…
すると、夜村がまた話し出す。
「私は知ってる。二宮くんがどうしたいか」
「…は…?」
止まったまま動かない。
そしたら、夜村が俺の耳元に口を近づけて言った。
「りゅ、う、が、く。」
そう、。
「留学?」
「二宮くんは、留学したいの。海外に。
今日ね、偶然城島教授と二宮くんが話していると、聞いちゃってね。
前から話が来てたみたいだけど、断ってたみたい。」
「な、、んで、、」
「さぁ?何故かしらね。でも、卒業したら留学することに決めたそうよ。」
「きめ、た?」
「えぇ。」
留学?
決めた?
聞いたこと、ない。
一回もそんな話…
すると夜村はこう決定打を打つように言った。
「ねぇ、智くん。あなた本当に二宮くんに愛されてるの?」
「は?」
「二宮くんが卒業後に留学を決めたのは、
貴方から離れたいからなんじゃないの?」
「…離れ、たい?」
「あなたに嫌気がさしたのよ。きっと。
智くんは二宮くんの夢を聞いたことがあるの?」
「……」
「貴方が二宮くんを縛り付けてるんじゃないかしら?貴方がいるから、二宮くんは…
ねぇ、智くん。私なら貴方を幸せにしてあげられる。そんな危険な恋を選ばなくても、私といれば一生変な暮らしはさせない。二宮くんの邪魔にはなりたくないでしょう?だったら、私と居た方が貴方は絶対、、、、、、幸せになれる。、、」
そう言って夜村は、
俺の肩を軽く掴むと、、
「好きよ、、、智くん」
そう言って、放心状態の俺に、、キスした。
その時、、、、背後から
「智ー!」
和也の声が聞こえた時には、もう、、、
遅かった。
続く…

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