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こんばんは。
床に落ちてた黒豆を虫と見間違えました。
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それは偶然だったんだけど
たまたま掛かってきた電話の主に
オレは飛び付いた
ニノとの旅行計画を洗いざらい
喋ったトコでリスクは1つもない
それどころか実行に移すための
良いアドバイスが貰えるだろう
そんなウキウキした気分で
待ち合わせの場所へと向かった
会う時は大体いつもこのホテルの
最上階ラウンジか会員制の別の店だ
オレは普通の居酒屋が良いんだけど
こうした空間に慣れるのも悪くない
そう諭されてからは専らラウンジに
なった
まあでも……何度来ても慣れないよね
最初の頃の居心地の悪さが
多少和らいだくらいだ
肘置きの付いた高級革張りの椅子よりも
畳みか固い椅子の方がラクだし
同じビールでもグラスより並々と
注がれたジョッキのビールの方が
旨い気がするなあ
「今日ちょっとフラワーちゃんに
相談したいコトがあんだよね」
1杯目に口をつけるなり話しを
持ち出した
「またあのお騒がせ坊やがなんか云って
大野くん困らせてるの?」
「ニノが聞いたら怒るって」
「あなたの大事な人だったわね」
昔の映画やなんかでアメリカ人が
やるような大袈裟なウィンクを
見せられる
「それで相談てなんなの?」
ここは単刀直入に聞いてみよう
「旅行を……ちょっと考えてんだけど」
「あら!ハネムーン?」
ビールを吹きそうになった
「誕生日プレゼントだって」
「あら、違うの? でもまあ……んふふ
素敵ねえ、羨ましいわ」
フラワーちゃんの顔が乙女になった
「で、泊まるトコをどう……どこでも
良いって訳にはいかないから」
「今はプロフェッショナルに欠けた
堕ちたホテルが多いものね」
「こっそりバレないって……出来る?」
「女とだったら熱愛スクープだけど」
フラワーちゃんの顔がアップで
迫ってくる
「仮に撮られても相手が二宮くんじゃ
ネタにもならないんじゃない?」
「ん?……どういう意味?」
「つまり、堂々としてれば同じグループ
なんだし別におかしくはないわよ」
「……ああ」
「まあでも、そうね、知られないのが
1番良いのに越したコトはないから」
スッと顔が離れていった
「行き先は決めてあるんでしょ?」
「それがまだ……」
「まだなの?全くの手付かず?」
「うん」
呆れられるかと覚悟したけど
フラワーちゃんは真剣な表情で
なにやら考え込み出した
「そうね……」
長くスラリと細いけど節々はゴツい指に
嵌められた指輪がキラッと光った
「旅館でも構わないなら紹介して
あげられるわよ」
い、今なんて!?
空になったフラワーちゃんの
グラスに2杯目を注ぐのも忘れて
詰め寄った
「紹介って、マジで?」
「顧客管理は徹底してるしお部屋も
料理も悪くないと思うわ」
「そ、そこ、そこで!」
フラワーちゃんのお墨付きなら
なんら心配はない
「連絡は取ってあげる」
「え?」
「日時だけきちんと決めなさいよ」
「も1回マネージャーに確認するけど
今月末が……あの、フラワーちゃんが?」
予約とかしてくれるの?
「明日大野くん時間作れる?」
「収録の合間に2時間くらいなら」
「じゃあ朝イチに確実な日時だけ
メールしてちょうだい、詳しいコトは
その合間に会って話すから」
「そんな全部……良いの?」
「大野くん任せじゃ、お盆が来ちゃうわ」
「!!!」
飛び跳ねて喜びたいのを我慢して
小さくガッツポーズした
「顔見せろってうるさかったし」
思いっきり他力本願だけど
その分オレに出来るコトでニノを
楽しませてやろう!
「ちょうど良かったわ」
でもさすがフラワーちゃんだなあ
意図も簡単にオレの悩みを
解決してくれるんだから……
「運転手してあげる」
浮かれてたオレはフラワーちゃんの
言葉の意味なんか耳に入ってなかった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
続きます。
ありがとうございました。
二宮くん 新しい「目」で、新しい「心」で、政令市新潟
こんにちわ!!