二宮くん ライオンはアフリカでは恋ができない。

二宮くん 新しい「目」で、新しい「心」で、政令市新潟

戻ったら申し送りが始まっていて、オレは慌ててポケットのメモとペンを取り出した。
悪魔はどうしてオレを庇ったのだろうか。
今までそんなことしたことなかった。今まではどちらかというとオレが孤立するよう煽っていた。
また何かされるんだろうか。
「東京の循環器病センターに………」
ふっと耳に届いた言葉。
しょーちゃんが、昨日言っていたやつだ。
「準備のため、ここへの勤務は今月一杯、あと2週間です」
え?
あと、2週間?
もっと先だと思っていた。
まだ何ヵ月も一緒に働かなくてはいけないと。
それが、たったの2週間、で。
拍手が起こり、ご栄転おめでとうございますって声に、悪魔が顔を覗かせた。
その姿はやっぱりただの恐怖で、オレは咄嗟に俯いた。
あと2週間で悪魔は去り、もう戻って来ない。
あと2週間。
しょーちゃんに抱かれたこの身体が、どうかもう、これ以上汚されませんように。
自分の身体を抱き締めて、オレは祈った。
少し残業をして、しょーちゃんはもう帰ったかと更衣室に行ったら、待っていてくれた。
お疲れ様って穏やかに言ってくれる。笑ってくれる。
「身体、大丈夫?」
「さすがに、ちょっと疲れた」
「それは俺が昨夜無理させ過ぎたせい?」
「うん、そう」
髪に触れられ、腰を抱かれる。
誰か入ってきたらって思うけど、疲れた心身にそれは心地好い。
少しの間しょーちゃんの肩に凭れて、やっとオレは、僕に戻れた。
「あ、スマホないんだっけ」
鞄を開けて、和からメールが来ていないか確認しようとして、気づいた。
「そういえば俺が預かってるね」
「しょーちゃんとこに和から連絡来てないかな」
昨日はしょーちゃんの家に泊まったし、朝は顔を見ていない。
電話で声を聞いたのが最後だ。
大野くんが居てくれるから、何もないとは思う、けど。
「あ、俺も昨日電話のあと電源切ってそのままだった」
「え?電源切ってたの?」
「うん。せっかくの雅紀との初お泊まりを誰にも邪魔されたくなくて」
「………バカだね」
「バカだよ」
くすくすと、笑う。
しょーちゃんの隣は、しょーちゃんは、いつも穏やかで優しくて。
いつまでもこうしていたいと、思う。
しょーちゃんがスマホの電源をONにして、その間に僕は着替える。
「しょーちゃん」
「うん?」
「アトをつけるのはいいけど、もう少し隠れるところにつけようね。これちょっとギリだよ」
「………はい。次からは努力します」
「努力って………」
アンダーシャツから見えるか見えないかの鎖骨部分についている昨夜の、夢じゃないっていう証。
真面目に答えるしょーちゃんがおかしくて、笑っていた時だった。
しょーちゃんのスマホが、何回も何回も何回も、メールの受信を告げて。
「何だろう」
しょーちゃんがスマホを、タップした。
瞬間で。
瞬間に。
顔色が、変わる。
「しょーちゃん?」
「雅紀」
ドキンって、嫌な、動悸。
な、に。
こわい。
悪魔?
「病院に行こう」
「病院?」
悪魔じゃないの?
ホッとして、でも、病院って。
「二宮くんが、救急搬送されたって」
「…………え?」
「早く行こう」
「どういうこと?和に何が?」
「タクシーを拾おう。その方が早い」
「しょーちゃん?和が何で?」
僕の荷物を持って行こうとするしょーちゃんに、僕は叫ぶように聞いた。
和が救急搬送って、何で。
朝、ちゃんと顔を見れば良かった。
朝は居たよね?潤のご飯がきちんと準備されていた。違うの?
「大量服薬だ」
「………え?」
「とにかく行こう」
大量服薬?
………急性薬物中毒?和が?何で?
和には大野くんが、居るのに。
へなへなと座りそうになる僕を、しょーちゃんが支えてくれた。
「行こう」
しょーちゃんに抱えられるように。
僕は更衣室を後にした。

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?BLですよ
   腐ってますよ
   苦手な人は読んじゃダメだよ(?? – ?`?)?
翔ちゃんの好きなの乗っていいって言うから
とりあえずゴーカート行って
フライングカーペットみたいの乗って
コーヒーカップ乗って……ってしたら
もうお昼になった
大野くんたちと
待合せしたレストランに行くと
二人はまだ来てないみたい……
席を取って待ってたら
大野くんと二宮くん……こちらも
手を繋いで登場した
やっぱ園内は手を繋いでくださいとか
どっかに注意書きでもしてあるのか?
食事をしながら大野くんに
気になったことを小声で聞いてみる
「ねぇ……なんで手繋いでたの?
 どっかに書いてあった?」
「は?なんの話?
 手は繋ぎたいから繋ぐんでしょ?
 なに、どっかに書いてあるって……w」
「……だってさ、相葉くんがずっと
 手繋いでくるんだよ?」
「へぇ……ただ単に繋ぎたいんじゃないの?」
なんで……?
なんで相葉くんが俺と手を繋ぎたいんだよ?
訳わかんねーよ……
俺が納得いかない顔を浮かべてると
隣で大野くんがニヤニヤしながら聞いてくる
「嬉しくないの?」
「何が?」
「手、繋げて」
「は?」
嬉しい……?
いやまぁ……正直、嫌じゃない程度だ……
嬉しいとまでは行かないような……
んー?確かに相葉くんはカッコイイよ
さっきのお化け屋敷でも優しかったし
……吊り橋効果があったかは分かんないけど
たぶん……俺の中では好きな方だとは思う
でも未だにいい目の保養……より上には
なっていないような気がするんだけど……
「何を難しい顔しながら食べてるの?
 美味しくない?」
不意に相葉くんに声をかけられて
我に返る……
「あ……いや、美味いよ」
「次は何に乗る?
 翔ちゃん、ちゃんと考えといてね」
「相葉くんはもう無いの?乗りたいの」
「うーん……観覧車くらいかな?」
「…………あ、そう……」
……観覧車って言ったら確かに
遊園地の定番だけどさ……
なんか……狙ってない?……
相葉くんを見ると
俺を見てにっこり笑う
何考えてんのかさっぱりわかんね……
食べ終わって4人で写真撮ったりして
また帰る時間まで別行動になった
相葉くんと歩き始めると
また俺の手を取ろうとするから
ここは思い切って聞いてみる
「何で手を繋ぐんだよ」
「え、嫌だった?」
「だから……嫌ってわけじゃないけど
 おかしいでしょ?普通に……
 男子2人が手繋いで歩くの……」
「別に……おかしいかな?」
相葉くんは俺の言ってることが
本当に解らないみたいに考え始めた
「百歩譲って、大野くんと二宮くんみたいに
 好きあってるならまだ解らなくはないよ?
 相葉くんと俺はなんでもないでしょ?……」
「あー、オレ翔ちゃん好きだけど?」
「いやいやいや……何サラッと告ってんの」
「じゃあ、なんて言えばいいの」
「…………はぁ…………」
そんなの俺にもわかんねぇよ……
好きってそんな簡単か?
サラッと言えるのって恋愛感情とは
違う気が……
って何を期待してんだ
「……ん?手は繋いでいいのかな?」
「そんなに繋ぎたいの?」
「嫌ならいいけど……」
「…………よく分かんないから
 とりあえず今は止めとくわ……」
「……そっか……」
次は巨大迷路に入ってみた
手を繋いでなかったからか
案の定……相葉くんとはぐれた……
しかも散々迷って
相葉くんからケータイに連絡来て
やっと中で落ち会えた……
「……なんかごめん……」
「ん?どうして?」
「……手繋いでたらはぐれなかったのに……」
「ふふ……そうだね」
「……ごめん」
「なんで翔ちゃんが謝るの?
 めちゃくちゃ可愛いんですけど……」
「は?……俺は……
 余計な手間を取らせたから……」
「ふふ……そんな事ないよ?
 だって迷路じゃん!みんな迷ってるよw」
「ふふ……」
「ふふ……じゃ、手繋ぐ?」
「……うん」
「……なにそれ……翔ちゃん
 オレを萌え殺す気 ?」
「はぃ?」
天然?天然なの?って叫びながら
相葉くんが頭を抱えてる
なんだかそんな相葉くんがおもしれぇ……
「ふふ……相葉くん、面白いね」 
「面白いって……」
顔が真っ赤な相葉くんの手を取ると
また出口を探して歩き始めた
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