二宮くん わたしらしくをあたらしく

オススメ!二宮くん情報

来週末には高体連が始まる。
“やっぱり、行けそうもない”
ってメールが来た。
“オレの代わりに、翔ちゃん試合観てきて”って言うけれど。
“観ても、説明出来ねーよ?”
“それも、そーだね”
と、腹を抱えて笑ってるキャラクターのスタンプが送信された。
《試合、観てくるよ》
そう返事をした。
この地区の予選は激戦で、初戦から強豪がぶつかると言う、好カードだった。
もちろん、スポーツ記者がほっとくわけない。
「櫻井、お前あそこの地区予選、観に行くのか?せっかくなら、撮ってこい」
編集長から言われ、渋々カメラを持った。
正直、相葉くん以外に興味はなかった。
でも、“オレの代わりに試合観てきて”と言われてしまっては…。
相葉くんの部屋で、バスケ雑誌を見ながらルールとか見所とか教えてもらった。
あんまり見ないんだけど…と言って、試合を撮った映像を見せてもらった。
基本的な事しか分からないけど。
相葉くんは写真に残すのは嫌だと言った。
“俺がほしいって言っても?”と聞くと、“それなら…”と言うけど。
相葉くんが、どんな病気を抱えているのか分からない。
貧血?って聞いた事があった。
でもちょっと違うような…。
「命に…関わる病気じゃないから、大丈夫」
と言うけれど。
それじゃあ…。
相葉くんの高校は、いつも良いところまで行くけど、今まで県大会に出場した事がなく、今年はチャンスだって、二宮くんから聞いた。
「まーくん、今日入院ですって」
と聞かされた。
そうか…今日なんだ…。
「まーくんのお見舞い、行かないんですか?」
「病衣がかっこ悪いから、来ないでほしいんだって」
「は?」
「それに、試合観に行ってくれって言われてるし」
「へぇ、そうなんですか?まーくん、ああ見えてすごい頑固で、相手の気持ちばっかり考えちゃう人ですから、素直に“来てほしい”なんて言うわけないじゃないですか?」
と笑われる。
「どこの…病院か……」
「そろそろ、前の試合終わるから失礼します」
振り返る二宮くんが、“写真持って行ってあげたら喜ぶかも!”と言った。
そうだな…。
試合が終わったら、写真持って相葉くんの家に行ってみよう。
つづく
※ここに出てくる病気や治療法などは、全てお話の中だけのものです。実際には存在しません。ご了承ください。

二宮くんを くれた人は しばらくは好きです。

?BLですよ
   腐ってますよ
   苦手な人は読んじゃダメだよ(?? – ?`?)?
あっさり付き合うことになった俺たちは
付き合うって言うことは……
みたいな感じで、まず形式的に
登下校を一緒にするようになった
まぁ、相葉くんは部活があるから
帰りは早ければ一緒って感じだけど……
で、今は
昼飯も一緒に食べるようになってる
4時間目が終わると
今日もすげー勢いで
相葉くんが教室に入ってきて
俺の机まで飛んで来た
「しょーちゃん♪行こ?」
「はいはい」
「仲良いねぇ……」
弁当が入ったバッグを取ると
おじーさんみたいにゆったりした声で
大野くんに声を掛けられる
「ふふ……なに?
 自分だって二宮くんと食べるんでしょ?」
「あ、ニノが教室で待ってるよ」
「うん、行くけどさ
 相葉くん、元気よすぎ……w」
「智くんが元気なさすぎなんじゃない?
 つか、いっつも眠そうだよねw
 まぁニノにはそれが丁度いいみたいだけど」
「ふふ……だと思う、じゃあね」
ばいばーいって手を振ると
相葉くんと向き合った
「で?今日はどこで食べる?」
「んー……天気いいから外に行こうか」
「おっけー」
中庭の藤棚の下にあるベンチで
弁当を広げると一緒に食べ始める
「あ、翔ちゃんちの卵焼き美味しいよね
 交換しようよ」
「はい、じゃあ俺その肉がいい」
「はい、どうぞ」
平和なおかず交換をしながら
なかなか平穏な日々……
これやっぱ他の人から見たら
かなりラブい光景なんだろうか……
いや、ただの仲がいい友達か?
「あ、そうだ
 今日デザートがあるんだ
 相葉くんと食べなって、かーさんが……」
「なになに?」
「チョコケーキ……」
「すげー!うまそー?」
一口大に切った小さいケーキを
相葉くんに渡すと喜んで口に入れる
「うんまぁーぃ?」
「ふふ……」
「ねぇ……翔ちゃんのお母さんは
 オレのことなんだと思ってるの?
 ただの友達って感じ?」
「さすがに付き合ってるとは言ってないよ
 最近急に仲良くなった友達
 とか思ってんじゃない?」
「ふーん……」
食べ終わって
じゃあ戻ろうかってなると
ちょっと……そわそわする……
……相葉くんは遊園地でもそうだったけど
割と触りたいタイプ……
学校でもやっぱり触りたくなるみたいで
周りに他の生徒がいるから
それなりに我慢してるんだと思う
いや、学校では男子校ならではで
イチャイチャしてる人たちもいるけど……
弁当を片付けると
待てないみたいに俺の手を引いて
ほとんど人が来ない
今は使ってない教室にこっそり入る
相葉くんは一応
人が来ないのを確かめると
力いっぱい抱きしめてきた
そこは埃っぽくて
カーテンが締まりっぱなしで
少し薄暗くて……
最近お昼を食べ終わるとここへ来て
こんな事してるから
ちょっといかがわしい感じがしてくる
「……ちょっと、苦しいって……」
「ごめん……
 翔ちゃん……?」
「ん?」
「好き……」
「……それ、自分に言い聞かせてんじゃない?」
「……違うよ
 翔ちゃんに言い聞かせてるんだよ」
「……なんで?」
「毎回言って洗脳してんの……ふふ」
「止めろや」
そうだよ、毎回好きって言われてから
ここ数日相葉くんと
この場所でキスをしてる
初めてこの教室を見つけた時は
本当にふざけ半分で
付き合ってんだからキスくらいしとく?
なんて言って
キスしたのを笑ってたのに
最近はすっかり本気モードだ……
相葉くんと視線を合わせると
すぐに唇が重なる
今日はチョコケーキを食べたからか
ほんのり甘い香りがした
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